40年前の予測:Steve Jobs

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かなりの部分は「当たった(方向性はほぼ的中)」けど、いくつかは「時期がズレた/別の形で実現」って感じです。

  • 当たった(そのまま実現)
    • PCが主要なコミュニケーション媒体になる:電子メール、ネット、SNS、仕事も学びも「画面越し」が当たり前に。
    • “使いやすさ”が普及の鍵:GUI、マウス/タッチ、視覚中心のUIが標準化。
    • ネットワークで人が集まる:配布リスト→掲示板→SNS/コミュニティ。趣味の集まりが爆増したのも予想通り。
    • デザインの価値が爆上がり:ハードもソフトも「体験設計」が競争力になった。
  • 当たった(別の形で実現)
    • 「本みたいに持ち歩けて無線でつながる」:これはノートPC+Wi-Fiで実現した上に、実質的にはスマホが決定打になった(常時接続・携帯・個人端末)。
    • ソフトの“ラジオ局”=試せて買える流通:物理パッケージ→ダウンロード販売→サブスク/無料+課金。App Store的な世界はまさにそれ。
  • ズレた/まだ未達
    • 「音声認識は10年くらい」:実用レベルの音声操作はもっと時間がかかった(技術は進んだが、日常の主役入力は依然キーボード/タッチが強い)。
    • 脳・自己意識の解明/“人間は機械以上か”:AIは飛躍したけど、自己意識の科学的決着はまだついてないかも(哲学・認知科学的にも未決着)。

まとめると、“パソコン=新しい媒体で、視覚UIとネットワークが社会を変える”は予想通り。
一方で、AIの核心(自己意識)と音声UIの時期は読みより難しかった、という評価です。

要点まとめ(日本語)
  • 未来のコンピュータは「脳」を手本にする
    • コンピュータは「単純な処理を超正確に」できる一方、人間の脳は「複雑なことをそこそこうまく」できる。
    • 最大の違いは「自己意識」。AI研究は自己意識とは何か、コンピュータに可能かを探っている。
    • こうした探究が進めば、生涯のうちに「人間は機械以上か?」に答えが出るかもしれない、という動機。
  • Lisaの狙い=“使う苦痛”を消して市場を拡大する
    • 当時の普及のボトルネックは「使いにくい」こと。習得に20〜40時間かかるのを、Lisaでは短縮しようとした。
    • 目標は2〜4時間、テストでは初心者が22分で役に立つ作業ができた、と主張。
    • 速さのための計算力ではなく、**グラフィックス(視覚)**に計算力を振る。人間が情報を得る最大の帯域は視覚だから。
  • コンピュータ史の説明:電動機の進化と同じ
    • 巨大計算機(ENIAC)→タイムシェアリング(大きい計算機を皆で共有)→パーソナルコンピュータ(“分数馬力”の計算)。
    • Appleは「分数馬力のコンピューティングを人より早く掴んだ」から存在する、という自己定義。
    • 1980年代半ばには、出荷台数が急増し、社会の中でPCが当たり前の道具になると予測。
  • デザインの重要性を強く訴える
    • これから職場・学校・家庭にPCという“新しい物体”が入り込む。だから見た目・触り心地・ソフトの設計が重要。
    • 「どうせ売れるから適当でいい」ではなく、同じコストなら美しく、良い体験を作るべき。
    • 米国は多くの生活製品の“市場”も“デザイン”も海外に奪われた、PCでは挽回できる、と危機感。
  • パソコンは新しい“コミュニケーション媒体”
    • 本・電話・ラジオ・テレビと同じく媒体であり、媒体は「内容」だけでなくコミュニケーションのプロセスそのものを変える。
    • 電話は同時接続が必要だが、電子メールは非同期で、いつでもどこでも受け取れる。これが社会のやり方を変える。
  • ソフトは“体験そのもの”ではなく“原理”を封じ込める
    • TVは出来事の体験を再現するが、ソフトは体験の背後のルール(原理)を表現し、そこから無数の体験が生まれる。
    • 例:ゲーム(Pong)、教育ゲーム(Hammurabi)=子どもがモデルを通じて学ぶ“新しい学び方”。
    • さらに先の未来には、偉大な思想家の“考え方の骨格”を機械に残し、後世が質問できるかもしれない、という夢。
  • ネットワーク化は不可避だが、当面は混乱する
    • 皆が繋ぎたくなるが標準がバラバラで「今はぐちゃぐちゃ」。
    • Xerox PARCの例:仕事の配布リストだけでなく、趣味のリストが増殖し、コミュニティ形成が加速する。
  • Appleの戦略(ビジョン):“本”のように持ち歩けるPC+無線
    • 20分で使える携帯型、できれば無線リンクで常時つながるコンピュータを10年内に目指す。
    • ただし当時は技術的に無理 → まずはLisa(高価・大型)をオフィス市場で売って技術開発費を回収 → 次に小型化・低価格化 → 最終的に“本”サイズで1000ドル以下へ、という段階戦略。
  • クリエイター向け機能も“リベラルアーツを注入する”方向
    • 文字(プロポーショナルフォント)、多数フォント、テキストと画像の統合、レーザープリンタなど。
    • ただし最高品質(超高解像度の出力)はまだ先、と現実も認める。
  • 監視・プライバシーへの見方:まず“知に変える道具”を分配せよ
    • 問題は巨大DBよりも、情報洪水から知識を抽出する能力が低いこと。
    • その力が中央集権化すると危険。個人がフィルタリングし、行動(例:政治家へ意見)できる道具が重要。
    • 具体的懸念としては電子決済が進むことで行動履歴が残る点にも触れる。
  • 教育への取り組み:学校に1台でも入れる
    • コンピュータ科学者と同程度に溶接工が育っている、など教育のミスマッチを問題視。
    • “Kids can’t wait”として、学校へ配布する構想(議会は通らず、カリフォルニアで進展)を語る。
    • 目的は根本解決よりも、触れる機会を作り“格差(have/have-not)”を少しでも減らすこと。
  • ソフト流通の未来:ソフトの“ラジオ局”が必要
    • 店で店員に勧められて買うのは非効率。試聴(試用)できる仕組みが必要。
    • いずれは電話回線で電子配布し、短時間試用→気に入れば決済して即入手、という姿を予測。
  • 「プログラミングからの解放」
    • 人はプログラムしたいのではなく“使いたい”。汎用ソフト(90%用意して残り10%をユーザーが埋める)を増やす。
    • 将来は“図でつなぐ”ような、より直感的な作り方へ。
  • 組織論:少数精鋭・フラット・起業家集団
    • “超優秀な1人は、まあまあの5人分”という考えで採用。
    • 役割は「指示する」より「任せて、やり方を持って帰らせる」。
    • 4層以上の管理を否定し、オープンに上層へアクセスできる文化を強調。
    • Lisaに会社を賭けた、リスクを取れる場に優秀な人が集まった、という話で締める。
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