成功するAI導入チームの構成

お仕事

いろんな企業のAI導入を見てきて思うことですが、企業に定着させるのは意外と難しい。
AI活用=直接的な収益・成果に直結する経営者は必要と感じても、管理職・労働時間ベースで評価される社員はそもそも必要性を感じていない。
AIに詳しい若手が孤軍奮闘しても、社歴モンスターが「よくわからんから止めとけ」って言ったら全部止まる
逆に、有力な社歴持ちが「これはワシが育てるAIや」って言い出したら、周囲も忖度モードで協力する。そこに技術的知見がある若手がついてたら、トップダウンとボトムアップのコンビ完成。それが一番強いです。
以下、理想のAI推進の人材コンビです。


ベテラン社員
・社内政治の防波堤となり、意思決定層との橋渡し役を担う
・組織内キーパーソンからの信用を得やすい
・社内ルールや文脈に精通し、暗黙知を翻訳できる
・「あの人が言うなら」と周囲を動かす影響力がある

若手・技術肌の社員
・AI技術の可能性と限界を正確に理解している
・ツール選定、モデルの運用、リスク管理ができる
・外部の最新事例やトレンドに接続している
・単なる実装担当にとどまらず、「AIで何を実現するか」という価値設計に関与できる

この二人が対等な立場で相互にリスペクトし、肩を並べている状態が最も望ましいのです。どちらかが一方的に主導し、もう一方が従属する関係では、チームの持続性は損なわれます。たとえば、ベテランが「AIはわからないから若手に任せる」と現場を放任すれば、若手が孤立し、プロジェクトは頓挫しがちです。

このコンビが存在しない組織ではどうすべきか?

ここが本質です。育てるか、外部から招くか、あるいは必要な権限を移譲するか──選択肢はその三つしかありません。
「社内に適任者がいない」と嘆くのは、思考停止の兆候です。既存の人材資源や組織構造を活用してでも、AI導入の中核となるペアを育成・編成する環境づくりが必要です。

評価と展望

この「社歴ベテラン × 技術若手」のコンビは、現場で実効性の高い構成。唯一の課題は、この構成を実現するには組織的なハードルが存在するという点です。とくに中間管理職層が変化に対して抵抗を示す場合、導入が難航するケースも少なくありません。
しかし、ここを突破できれば、非常に強力な推進力を得ることができます。

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