AIが出力した資料を内容確認もせずにそのまま提出する行為は、「丸投げ」の典型例といえます。
AIは優れた道具である一方で、それをどう使うかは人間に委ねられています。最終的な判断や価値の創出を担うのは常に自分自身であるという意識が不可欠です。
AIを「構成案のたたき台づくり」や「情報の幅広い収集」に使い、自分の思考をそこに掛け合わせることで、はじめて価値が生まれると考えています。

レポートや提案資料において、「なぜこの構成にしたのか?」「なぜこの情報を選んだのか?」と問われたときに、自分の言葉で説明できることが重要です。AIが提示する内容をただ使うだけでは、その背景にある文脈や意図を深く理解していないため、問いに対して説得力をもって答えることができません。
これは単に説明能力の問題にとどまりません。表層的な理解にとどまると、実際の意思決定や交渉・議論の場面でも不利になるのです。
AIの正しい使い方:資料づくりのパートナーとして活用する
| タスク | AIの活用方法 | 最終判断のポイント |
|---|---|---|
| プレゼン資料作成 | 競合調査・構成案のたたき台づくり | 伝えたいメッセージの核は自分自身が明確に持つ |
| 提案書 | 導入事例の収集・表現のバリエーション提案 | どの事例が文脈に適しているかは人間が判断 |
| レポート | 基礎情報の整理、図表作成の草案 | 結論・分析の意味付けとその論拠は自らの思考で補強する必要がある |
AIは、「ゼロから考える時間を短縮し、自分の思考をさらに深めるための加速装置」。とりわけ、参考資料の収集や構成のアイデア出しといった初期段階では、AIは極めて頼もしいパートナーになります。
重要なのは、その助けを得ながらも、最終的な判断や価値づけを人間が手放さないことでが大切でその為に人間は、その先に行くために知見を広げる必要があります。



