現在のAI活用・協働開発のベストプラクティスに沿った考え方というのがあります。
実際に多くの現場で類似の手法が推奨されています。内容は主観的ではなく、AIの限界や特性を理解した上で「AIと人間のコラボレーションにおける事故・ロス・手戻り」を最小限に抑える合理的な方法です。基本的にSNSでみかけるような「なになに作って」といって完璧なものができることはありません。
1. いきなり「この機能を作って!」とAIに頼まない
なぜ?→ AIは、あなたの考えているゴールや細かいルールを「何となく」しか理解できません。優秀なAIも指示の80点90点のものはできますが10%ずれたままでそのまま頼むと、「思っていたのと全然違う動きのプログラム」や「使いものにならないコード」が出てきやすいです。
どうする?→ まず「どんなことをやりたいか」「どう動いてほしいか」を箇条書きや文章でまとめてから、「この内容をもとに、作り方の計画書(設計図や手順書)を書いて」とAIに頼みましょう。
2. AIが作った「計画書」をしっかりチェック&修正
なぜ?→ AIはたまに勘違いしたり、見落としがあることも。
もし「この部分が違う」「こういうケースも必要」などあれば、その場で修正してOKです。
ポイント
- どこが分からないか、どこが抜けているかを自分なりにチェックする
- 必要なら「こういう場合はどうなる?」とAIに追加で聞く
3. 会話や修正内容はノートやドキュメントにまとめていく
なぜ?→ 何度もやり取りしていると、AIも人間も「今どんな状態?」が分からなくなります。
ノートやメモに、「これが今の最新版の計画書」という形でまとめておくと、いつでも「途中からやり直す」「何を頼めばいいか」を整理しやすくなります。
4. 「コードを書く前に、やることリストを作って」とAIにお願いする
なぜ?→ 大きなプログラムを一気に作ろうとすると、AIも混乱しやすく、ミスも増えます。
「この設計書をもとに、どんな手順でコードを書いていくかリストにして」と頼むことで、1つずつ順番に進められるので、途中で確認もしやすく、失敗が減ります。
5. 必ず「できたコード」を少しずつ動かしてみる
なぜ?→ 一気に全部のコードを書いてしまうと、どこでミスが起きたか分かりません。
一つの作業ごとに、「本当に思った通りに動くか?」を確かめるのがコツです。
【ざっくりイメージ例】
- 「毎月の売上データから、グラフを自動で作るプログラムがほしい」と思ったとします。
- まず「どのデータを使う?どんなグラフにしたい?」など、やりたいことをリスト化。
- それをAIに渡して「この内容でプログラムの作り方・流れを教えて」と頼む。
- AIが作った手順や計画書をチェックして、足りない部分は追加・修正。
- 「その計画でやるなら、どんな順番でプログラムを書いていく?」とAIに手順リストを作ってもらう。
- 1ステップずつコードを作ってもらい、そのたびに実際に動かして確かめる。
- うまくいけば次へ、ダメならその部分をAIに相談して直す。
- AIに「いきなり全部作って」ではなく、「計画→確認→細かい手順→実装→確認」と一歩ずつ進める
- AIとのやりとりや最新の計画はノートやメモで整理しておく(何度もやり直すのが当たり前)
- 少しずつ動かして試すことで、大きなミスや無駄な手戻りを防げる



