AIツールがどんどん進化して、誰でも簡単にロゴやイラスト、文章まで作れる時代になりました。
でも改めて思うのは、AIの性能だけでは本当に良いものは生まれないということです。



よく「AIに頼めば何でもできる」と思われがちですが、実際は万能じゃありません。
AIは、こちらが投げかけた言葉やイメージに対して、それを“構成”して返してくれる超優秀な存在なんですが、使う側の創造力、想像力がAIの限界を決めていると言っても過言ではありません。
たとえば、ロゴ制作のケース。「GPT-4o Image Generation」を使って、カフェのロゴを作っていました。最初は「かっこいいロゴ作って」とだけ頼んだら、ただのブロック体フォントのロゴが出てきました。
でもそこから、その人は、こう変化を加えていった。
・「もう少しアーティスティックに」(イメージ追加)
・「オーガニックな線にして」
・「手書き風で、カリグラフィーっぽく」
・「ブランドの世界観に合うように」(資料追加)
こうしたイメージの具体化と伝え方の工夫を重ね、どんどん理想に近づいたロゴが出来上がっていきました。最終的にはそのロゴを使ったマグカップのモックアップ画像まで生成して、素人の私には想像もつかないデザインが出来上がりました。このプロセスで必要だったのは、デザインせんすはもちろんですが「こうしたい」という思いを言葉で伝える力でした。イメージを頭の中に思い浮かべるだけでなく、それを「AIにどう伝えるか」です。
- 想像力(自分の中のビジョンを描ける力)
- 言語化力(それを他者=AIに伝えられる力)
- フィードバック力(返ってきたものに対して、次の一手を考える力)
AIは、私たちの“頭の中”を拡張してくれる存在。でも、それを動かすのはやはり人間の想像力なのです。
これまで仕事で積み重ねてきた経験や、現場で培った知識こそが、AIを動かす“素材”になります。
だからこそ、ベテラン世代、特におじさんたちにこそ、AIをもっと使ってみてほしいのです。
想像力と経験がある人ほど、AIという道具を使いこなすことで、驚くようなアウトプットを生み出せるはずです。
ChatGPTを使っている2/3は35才以下だそうです。
ベテラン、おじさん世代は、使うだけでアドバンテージがありますが、AIをただの「便利なツール」としてではなく、ベテランの知見を形にするパートナーとして育ててほしいと考えています。
そこにはきっと、AIを超えた創造の面白さが待っています。
