ビジネスの現場でもその活用がやっとAIが広がっていきてます。
私が特に注目しているのは、50代・60代といった経験豊富な世代が、AIとどう向き合い、成果を出しているかという点です。
「AIのない環境には戻れない」──研修先でのAI活用の実態
ある研修先では、AIを業務に取り入れたことにより、仕事の質とスピードが大きく向上しました。
マーケティング部門では、メールの作成や顧客対応、さらには社内での議論の整理にまでAIが活用されています。例えば、社内の意見が対立した場面では、AIを「第三者の視点」として使い、冷静な議論の進行を支援。メール文面の作成では、件名や本文の提案から、クリック率向上のための改善案まで、AIが大いに力を発揮しています。
担当者の言葉を借りれば、
「AIを使うことで、その場で作業が完結するようになり、持ち越し作業が激減しました。」
このように、AIは単なるツールではなく、業務全体の“質”を変える存在として受け入れられています。
経験とAIは競合しない、むしろ補完し合う
50代・60代のビジネスパーソンが持つ「実践知」は、AIが持ち得ない貴重な資産です。反対にAIは、情報処理や論理的な提案に優れています。この2つをかけ合わせることで、「効率化と高品質」を同時に実現できるのです。
研修先では、経験ある人材がAIにプロンプト(指示)を出しながら、以下のような活用を進めています:
- 豊富な現場知識をもとに、より実用的なアウトプットをAIに生成させる
- 曖昧な判断や経験則をAIに言語化・整理させ、後進への教育に活かす
- 若手との橋渡し役として、AI活用の推進役を担う
「まずは検索の代わりにAIを使ってみる」のがコツ
研修先での成功は、AIを難しく考えず、日常業務に少しずつ取り入れたことがカギでした。最初は、Google検索の代わりにAIに質問することから始めました。日々の業務に馴染ませることで、自然と活用範囲が広がっていったのです。
AIを活用することは、決して若い世代だけの特権ではありません。むしろ、長年の経験を持つ50代・60代がAIを使いこなすことで、他にはない“掛け算の価値”が生まれます。
あなたの知識と判断力に、AIという加速装置をプラスしてみてください。そこから、新しいビジネスの可能性がきっと広がっていきます。



