それぞれの靴の特徴や背景についての蘊蓄をまとめます。
1. Chelsea Boot(チェルシーブーツ)

- 特徴: ゴム製のサイドパネルがあり、シューレースがないため着脱が容易。
- 歴史: 19世紀半ば、ヴィクトリア女王の靴職人であるJ.スパークス=ホールが考案。1960年代のロンドン・チェルシー地区で流行したことからこの名前に。
- 着用シーン: フォーマルからカジュアルまで幅広く使える。
2. Penny Loafer(ペニーローファー)

- 特徴: 靴紐のないスリップオンスタイル。甲の部分にスリットが入ったストラップが特徴。
- 歴史: 1930年代にアメリカのG.H.バス社が「Weejuns」という名前で販売開始。スリットに1セント硬貨(ペニー)を挟んでいたことが名前の由来。
- 着用シーン: ビジネスカジュアルや学生靴としても定番。
3. Double Monk Strap(ダブルモンクストラップ)

- 特徴: 紐ではなく金属製のバックルで留めるスタイル。ダブルは2つのバックルが付く。
- 歴史: 修道士(モンク)が履いていた靴を起源とし、20世紀に洗練されたデザインとして人気に。
- 着用シーン: スーツにもカジュアルにも合う万能靴。
4. Derby(ダービー、ギブソン、バックス)

- 特徴: 外羽根式(靴紐を通す部分が甲の上に乗る構造)で、フィット感の調整がしやすい。
- 歴史: 19世紀、イギリスのダービー伯爵が広い甲でも履ける靴を求めたのが始まりとも言われる。
- 着用シーン: カジュアル寄りのドレスシューズとして人気。
5. Chukka Boot(チャッカブーツ)

- 特徴: くるぶし丈で2〜3対のシューレースホールを持つブーツ。
- 歴史: ポロ競技の「チャッカ(Chukka)」という時間単位に由来すると言われる。第二次世界大戦中、イギリス軍が履いていた「デザートブーツ」にも似た形状。
- 着用シーン: ビジネスカジュアルから休日のリラックススタイルまで。
6. Wingtip(ウィングチップ、ブローグ)

- 特徴: つま先部分にW字型の装飾が施され、穴飾り(ブローギング)が特徴。
- 歴史: もともとはスコットランドやアイルランドの農夫が履いていた靴。水はけを良くするための穴がデザインとして定着。
- 着用シーン: クラシックなスーツやカジュアルな装いにも合う。
7. Cap Toe Balmoral(キャップトゥ・バルモラル)

- 特徴: つま先部分に横一文字のライン(キャップトゥ)が入った内羽根式の靴。
- 歴史: イギリスのバルモラル城の名に由来。オックスフォードシューズの一種として最もフォーマルなスタイルの一つ。
- 着用シーン: ビジネスシーンやフォーマルな場面で定番。
8. Split Toe Blucher(スプリットトゥ・ブルーチャー)

- 特徴: つま先中央に縫い目(スプリットトゥ)が入っている外羽根式の靴。
- 歴史: 「ブルーチャー」はプロイセン軍の将軍・ゲプハルト・レベレヒト・フォン・ブリュッヘルに由来し、軍靴として発展。
- 着用シーン: カジュアルからビジネスまで、ややラフな印象を与える靴。
革靴の最高級ブランドは、以下のようなものが挙げられます:
ジョンロブ (John Lobb)
イギリスの老舗ブランドで、オーダーメイド靴の最高峰。手作業による職人技が光る。
エドワードグリーン (Edward Green)
イギリスを代表するブランド。伝統的な技術と高品質な素材を使用。
ガゼーノ&ジラルディ (Gaziano & Girling)
比較的新しいが、高い技術力とデザインで人気を集めている。
ベレッティ (Berluti)
フランスのラグジュアリーブランド。独自の染色技術「パトナ」が特徴。
サントーニ (Santoni)
イタリアのブランドで、職人による手仕上げが施された高級靴。
オークストリートブートメーカー (Oak Street Boot Makers)
アメリカのブランドで、伝統的な製法と現代的なデザインを融合。
アルドシューメーカー (Alden Shoe Company)
アメリカの老舗ブランドで、特にコードバン靴が有名。



