企業様へのAI導入の敵は「AIの性能」の壁だけじゃなくて、評価制度・心理・意思決定構造・コンテキスト設計の合わさった壁のような気がします。
1) 技術理解の壁(「LLMの癖」を知らない)
- 出力が毎回ぶれる(ルールベース処理に向かない領域に使って事故る)
- ハルシネーション不安 → 「根拠は?ソースは?」確認コストが重い
- 使い所の誤解:みんな Do(実行) をやらせたがるが、生成AIが強いのは 検討・決定・評価・改善 側だったりする
2) 組織・制度の壁(インセンティブが噛み合わない)
- 時給型・残業評価だと、効率化は“自分の損”になりやすい
- 早く終わると仕事が追加で降ってくる問題(だから黙ってステルス利用が増える)
- 効率化で生まれた利益が本人に還元されない(共有する動機が消える)
3) 人の壁(感情・プライド・恐怖)
- 「AIは怖い」「自分には関係ない」「信用できない」
- クリエイティブ職ほど「ここは人間の聖域」という価値観の抵抗が出る
- エンジニアでも「ML知ってるからこそ信用しない」「コードを書くのが好き」など抵抗が起きる(リテラシーと別問題)
4) コンテキスト不足の壁(AIの“オンボーディング不足”)
- 会社の前提(数字、方針、力学、用語、どこに何があるか、権限)が渡っていない
- 必要情報にアクセスできないと、AIは“新人”として迷子になる
(=コンテキスト設計/必要なタイミングで必要な情報を渡す仕組みが弱い)
5) ガバナンス/セキュリティ/法務の壁
- 「何を入れて良いか」「どこまで入力して良いか」が曖昧で止まる
- 監査・規程・契約・個人情報など、判断が遅いほど全社活用が詰まる
6) ツール・運用の壁(導入した瞬間がピークになりがち)
- “チャットボットを入れて終了”になりやすい(AIネイティブ化ではない)
- ツール乱立、権限申請、費用(人数×単価)が重い
- 自動化はLLMより **RPA/ワークフロー(n8n等)**が適する場面が多いのに、混同される
7) 意思決定の壁(AIで速くしても、会社の首が回らない)
- 実行が速くなっても、承認・調整・会議が遅いと全体最適にならない
- 結局、人間(特に意思決定層)がボトルネックになりやすい



