AIに小説をかかせるという本当の方法

AI活用メモ

核心:AIに書かせるのではなく、人間が監督する

葦沢かもめさんは、AI小説の早期実践者で、AIを使った作品で星新一賞を受賞しています。2025年の同賞では入選4作品中3作品がAI利用作品でしたが、審査はAI使用の有無を伏せたブラインド方式。つまり「AIだから選ばれた」のではなく、作品として評価された結果です。

重要なのは「AIをどこまで使うか」ではなく「人間がどこを握るか」という視点です。

実際の制作プロセス

  1. 作品の核となるアイデアは自分で考える
  2. そのアイデアをAIに渡し、世界設定・キャラクター・あらすじを展開させる
  3. AIの案を人間が選び、「違う」「もっとこちらへ」と繰り返しディレクション

葦沢さんはこれを映画監督に例えています。監督自身が撮影も美術も演技もしなくても、方向を決め、選び、修正すれば「監督の作品」になる。AIが文章化を担っても、人間が判断を重ねれば「その人の作品」になるという考え方です。

Claude Codeによるワークフロー化
現在は「アイデア→プロット→設定→本文→推敲→チェック」の各工程ごとにSkillを用意し、自然言語のワークフローでどの段階でどのSkillを使うか管理しています。毎回ゼロからプロンプトを書くのではなく、再利用可能な「執筆システム」を構築している点が実務的に興味深いところです。

AIに任せる部分・任せない部分

  • 任せる:誤字脱字修正、文章チェック、設定の矛盾発見(人間が見落としやすい部分で特に有効)
  • 任せない:作品の核となるアイデア(AIに大量に出させても「本当に面白い」と思えるものは少ない)

フィードバックの蓄積が鍵
「なんとなく違う」ではなく、「ダッシュで文章をつながない」「この記号を使わない」など違和感を具体的に言語化してAIに伝え、Memoryなどに蓄積することで、自分専用のAIに育っていきます。これは小説に限らず、Web制作やアプリ開発、資料作成でも同様で、「余白が狭い」「情報の優先順位が逆」のように具体的に説明できる人ほどAIを使いこなせます。

まとめの構造

  • 人間:テーマ・核・判断・ディレクション
  • AI:発散・展開・文章化・チェック・修正
  • Skill:自分のノウハウの部品化
  • Workflow:Skillを正しい順番で動かす仕組み

対談を一言でまとめると、AI時代に価値が下がるのは「作業」であって、「何を作るか」「何を選ぶか」を判断する能力ではない、ということ。そして全体を通じた最大のポイントは、「AIに仕事を頼む段階」から「自分の仕事のやり方をAIシステムとして構築する段階」へ移行しているという指摘です。

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