電話網へ送る「発信者番号の情報」を偽っている場合があります。これは「発信者番号スプーフィング」と呼ばれる手口です。
警察署からの電話に見えても、実は本物ではない場合があります。これは「発信者番号スプーフィング」という手口です。仕組みと注意点を整理します。

なぜ番号を偽装できるのか
電話がかかってくるとき、通信事業者を経由して「発信元はこの番号です」という情報がスマホに送られます。通常は契約している電話番号がそのまま表示されますが、海外の通信事業者やIP電話、業務用の電話交換システムを経由すると、発信側が表示する番号を自由に設定できる仕組みが存在します。
これは本来、会社の代表番号を表示するためなど正当な目的で使われる機能です。しかし管理の甘い海外事業者や不正な中継サービスを通すと、他人の番号を勝手に名乗ることができてしまいます。
イメージで言うと、手紙の中身は関係なく、封筒の差出人欄だけを警察署の住所に書き換えて送るようなものです。受信したスマホは、通信網から届いた番号情報をそのまま表示するだけなので、本物の警察署の番号と一致して見えてしまいます。
誰でも簡単にできるわけではない
普通のスマホの設定だけで自由に番号を偽装することはできません。不正な電話システムや海外回線など、偽装を許してしまう特定の通信経路が必要です。
NTTも対策として、他事業者のネットワークから入ってくる通話のうち、偽装の疑いがある番号は非通知に変える処理を行っています。ただし、すべての通信経路で完全に防げるわけではありません。
表示された番号だけでは本人確認にならない
画面に「〇〇警察署」と表示されたり、その番号を検索して実在する警察署の番号と一致したりしても、それだけでは相手が本物である証明にはなりません。警察庁も、実在する警察署の番号を偽装して表示する特殊詐欺の手口を確認しています。
安全な確認方法
一度電話を切り、着信履歴からは折り返さないでください。警察署の公式サイトに掲載されている代表番号を自分で調べて入力し、そこに電話をかけ直します。代表番号経由で確認すれば、本当にその部署や警察官から連絡があったのかを確かめられます。



