佐々木朗希は2001年11月3日生まれ、ジェイコブ・ミジオロウスキーは2002年4月3日生まれなので、佐々木のほうがちょうど5か月年上です。ほぼ完全な同世代ですが、ここまでの野球人生は対照的です。

| 佐々木朗希 | ミジオロウスキー | |
|---|---|---|
| 年齢 | 24歳 | 24歳 |
| 生年月日 | 2001年11月3日 | 2002年4月3日 |
| 身長・体重 | 約188cm・85kg | 約201cm・91kg |
| 所属 | ドジャース | ブルワーズ |
| MLBデビュー | 2025年3月 | 2025年6月 |
| 最大の武器 | スプリット | 100~105マイルの直球 |
| 投球タイプ | 落差と配球で空振りを奪う | 圧倒的な球速で押し切る |
| 育った経路 | 高校時代から全国的な怪物 | 無名に近い素材型から急成長 |
体格はかなり違います。佐々木も大型投手ですが、ミジオロウスキーは約201cmあり、長い腕と大きな踏み出しによって、打者のかなり近くから球を放つように見えるのが特徴です。
佐々木朗希――最初から怪物だった
佐々木は高校時代に101マイル級を記録し、早くから「令和の怪物」と呼ばれていました。日本プロ野球では20歳で完全試合を達成し、19奪三振、13者連続奪三振という記録を残しています。次の登板も8回まで完全投球で、2試合をまたいで17イニング連続完全、33奪三振でした。
ー10代から将来の世界的投手として追われてきた英才型です。
ミジオロウスキー――後から怪物になった
一方、ミジオロウスキーは高校時代、一時期の直球が88~90マイル程度でした。高校最終年はコロナ禍で中止となり、短大進学後には右膝を故障して、1年目は10イニング未満しか投げられませんでした。
短大時代に身体と球速が大きく成長し、初めて100マイルに到達。2022年には76イニングで136奪三振を記録し、ブルワーズからドラフト2巡目指名を受けました。
ースカウトが素材を見抜き、数年間で怪物へ育てた遅咲き型です。
現在の投球スタイル
佐々木の最大の武器は、直球と同じ軌道から急激に落ちるスプリットです。
打者は速球だと思って振り始めますが、手元で落ちるためバットが空を切ります。今回のメッツ戦では、94球で自己最多の21空振りを奪い、7回3安打1失点、9奪三振でした。
佐々木は、「速球を意識させて、スプリットで消す投手」と表現できます。
ミジオロウスキーは、基本的に直球そのものが異常です。
今回のロッキーズ戦では、83球中66球がフォーシームで、その66球すべてが100マイル以上。最速104.7マイル、約168.5km/hを記録しました。最初の7人を連続三振に仕留め、最初の13打者中12人から三振を奪っています。
ミジオロウスキーは、「速球が来ると分かっていても打てない投手」です。
最近の登板を比較すると
| 佐々木朗希 | ミジオロウスキー | |
|---|---|---|
| 投球回 | 7回 | 5回 |
| 投球数 | 94球 | 83球 |
| 被安打 | 3 | 1 |
| 失点 | 1 | 1 |
| 奪三振 | 9 | 12 |
| 与四球 | 2 | 0 |
| 空振り | 21回 | 空振り数以上に直球支配が顕著 |
| 最速 | 約161km/h | 約168.5km/h |
| 特徴 | 変化球を含めた完成度 | 圧倒的な瞬間最大風速 |
佐々木は7回まで投げ、球数を抑えながら試合を組み立てました。ミジオロウスキーは5回までですが、アウト15個のうち12個が三振。内容の異常さではミジオロウスキー、先発としてのイニングと組み立てでは佐々木が優れた登板でした。
現時点の成績です。
| 佐々木朗希 | ミジオロウスキー | |
|---|---|---|
| 登板 | 18試合 | 20試合 |
| 勝敗 | 4勝5敗 | 11勝4敗 |
| 防御率 | 4.71 | 1.58 |
| 投球回 | 93回2/3 | 120回 |
| 奪三振 | 94 | 185 |
| WHIP | 1.29 | 0.75 |
シーズン全体では、現状ミジオロウスキーが明確に上です。投球回が佐々木より約26回多いにもかかわらず、奪三振はほぼ2倍。防御率とWHIPもサイ・ヤング賞を狙える水準です。
ただし、佐々木はまだMLBでの制球や投球フォームを調整している段階です。今回の登板では、フォームを繰り返せるようになり、スプリットの精度と7回まで投げ切る安定感が改善していました。(
佐々木は投球動作や感覚を細かく分析し、フォームを調整しながら完成度を高めるタイプです。
ミジオロウスキーは記録を作っていることに気づかず、「ただ捕手のゲイリーに向かって投げていただけ」と話しました。監督からは、余計なことを考えずに能力を出す姿を映画になぞらえて「フォレスト・ガンプ」と呼ばれています。
佐々木朗希は、スプリット、直球、配球、制球を組み合わせて完成形を目指している途中です。
ミジオロウスキーは、すでにMLB最高クラスの成績を残し、歴史的な球速と奪三振能力でリーグを支配し始めています。
それでも佐々木の21空振りを見ると、調子が整った日の能力はミジオロウスキーにも負けません。
日本で早くから怪物と呼ばれた佐々木と、米国で後から怪物になったミジオロウスキー。わずか5か月違いの2人が、同じナショナル・リーグで投げている。
今後、何度も比較される同世代のライバルになりそうです。



